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先日、ニュースを見ていたら、渋谷などの人が集まるところで「偽の基地局」が確認され、総務省の会見でも言及される事態となっています。
この「偽の基地局」とは、国内では商用利用されなくなった2G通信の周波数帯を悪用し、スマートフォンを意図的に2Gへ切り替えさせることで、通信内容を傍受・解析することを目的としているようです。
2G通信とは? なぜ危険なのか?
2G通信(第二世代移動通信システム)は、1990年代に広く使われた携帯電話の通信規格です。
この2G通信は暗号化技術が非常に弱いという問題を抱えているため、悪意ある第三者が2G通信に接続させた上で、以下のような攻撃を仕掛けるリスクがあります。
- SMS(ショートメッセージサービス)の内容を傍受
- 通信経路のなりすましによる情報漏洩
- フィッシング詐欺や不正認証への悪用
普段は4G・5Gを使っていても、偽の基地局に誘導されることで、知らないうちに2G通信に切り替わり、危険な状態になる恐れがあります。

たとえば、2G回線に接続している状態で、SNSを通じて家族にパスワード情報を送信した場合、その内容が第三者に傍受され、重要な個人情報が漏洩してしまう恐れがあるにゃ。
2G通信を無効化する方法
こうしたリスクを避けるために、スマートフォンの設定で2G通信を無効化しておくといいと思います。
iPhoneの場合
日本国内向けのiPhoneでは、基本的に2G通信は無効化されており、特別な設定は不要なはずです。

ただ、海外版のiPhone(アメリカ・アジア・ヨーロッパ版など)を日本国内に持ち込んで使っている場合は、機種によっては2G通信機能が有効になっていることがあるにゃ。

また、iPhone7より古い機種を使っている場合も注意が必要だにゃ
なお、ロックダウンモードは、2G通信を遮断する設定ではなく、スマホそのものを「最強レベルで防御」する設定です。
そのため、通常のスマホ利用を犠牲にしてでも、スパイウェアやゼロデイ攻撃から守ることを最優先にしたい場合などに利用します。
Androidの場合
Androidの一部端末では、2G通信を無効にする設定が可能です。
- 「設定」アプリを開く
- 「ネットワークとインターネット」
- 「SIM」を選択
- SIM名を選択して「2Gを許可する」をオフにします
なお、「2Gを許可する」の設定がない場合は、
「優先ネットワークの種類」や「ネットワークモード」を選択して、2G(GSM)を含まない設定(例:4G/5Gのみ)を選択します。

なお、海外では2G回線が使われている国もあるので、海外旅行に行かれる際には有効にしておく必要があるにゃ
偽の基地局の影響で圏外・電波不良になった場合の対策
2G通信を無効化する方法以外にも、偽の基地局の影響で“圏外”や“電波不良”になった場合の対策についてまとめてみました。
機内モードON→OFF(電波のリセット)を試す
設定画面を開いて、「機内モード」をオンにします。
そして、数秒後にオフにしてみてください。
これによって、スマホが再び近くの正規の4G/5G基地局を探し直し、正しい電波に再接続できる場合があります。
※画像はiPhoneです。

自動ネットワーク選択をOFFにして、手動でキャリアを選択
ネットワーク選択を手動にして、docomo、au(KDDI)、SoftBank、楽天などの正しいキャリアを選ぶのも有効です。


「自動」をオフにして、自分で正規キャリアを選びます。
ただし、手動にしてしまうと、電車や車などの移動中は不便なこともあるので、一時的な対策と考えてください。
※画像はiPhoneです。

なお、VPNだけでは通信内容(データ)の傍受・盗み見を防止することはできますが、偽の基地局による「電波の切り替え(2G化)」を防ぐことはできないのでご注意下さい。