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(以前からなのかもしれませんが、)最近、ワードプレス(WordPress)に「PHPの更新を推奨」という警告が表示されるようになりました。
サイトが PHP の安全でないバージョン (7.4.33) で動作しています。更新してください。
PHP とは何ですか ? サイトにどう影響しますか ?
PHP は WordPress の開発や保守に使用されているプログラミング言語です。PHP の新しいバージョンはパフォーマンスの向上を目指して開発されており、サイトのパフォーマンスにも良い影響を与えます。PHP の最低推奨バージョンは8.3です。
その影響もあってか、ワードプレスのバージョンアップに関する質問をいくつか頂きました。

現在、WordPress(5.4.14)、PHP(7.4.33)を使っていますが、最新のワードプレス(6.8.2)にバージョンアップしても大丈夫でしょうか?
エラーの原因はテーマやプラグインの構成によって異なるため一概には言えませんが、上記のようなケースはトラブルが発生する可能性が高いです。
その理由として、ワードプレス本体のバージョンが古く、あわせて使用されているプラグインも旧バージョンであることが多いためです。
つまり、これらが最新のWordPress(6.8.2)に対応していない可能性が高く、互換性の問題によって不具合が起きやすくなります。
今回は、トラブルが起きる可能性が高いパターンを表にまとめてみました。
WordPress 5.0~5.9|バージョンごとの注意点
WordPress 5.0~5.9までのバージョンごとの注意点についてまとめてみました。
WPバージョン | 推奨PHP | 主な注意点や補足 |
---|---|---|
5.0 | 7.0~7.2 | Gutenberg(ブロックエディタ)が導入される |
5.1 | 7.0~7.3 | 特になし |
5.2 | 7.1~7.4 | 特になし |
5.3 | 7.3~7.4 | PHP7.1以前のバージョンは要注意。 2019年頃から更新されていないプラグインにも要注意。 |
5.4 | 7.4推奨 | 特になし |
5.5 | 7.4推奨 | jQuery Migrate 削除により、jQuery依存のプラグインにエラー(カレンダー・スライダー等) |
5.6 | 7.4~8.0 | PHP8.0の初期対応がスタート |
5.7 | 7.4~8.0 | HTTPS自動切替機能導入(HTTPサイトのHTTPS化が簡単に) |
5.8 | 7.4~8.0 | ウィジェットがブロック形式に変更(Classic Widgets廃止) ウィジェット系プラグインで表示不具合多発(特にランキング・広告パーツなど) |
5.9 | 7.4~8.0 | テーマがtheme.jsonベースに移行開始 |
たとえば、WordPress(5.4.14)、PHP(7.4.33)の場合、いきなりPHP8.0以降をインストールすると不具合が起きる可能性があります。

そのため、以下の様な手順にすると比較的安全だと思われます。
- WordPress 5.9.x をインストール
- PHP 8.0.x にする

最新のWordPress(6.8.2)をインストールしてはダメなのかにゃ
現在使用している WordPress(5.4.14)で動作しているプラグインが、6.8.2 に対応していない可能性があるので、辞めておいた方がいいと思います。
基本的には、5.x を利用している場合は、まず 5.8 または 5.9 に段階的にアップデートする方が、トラブルを回避しやすいと思われます。
その他の注意点として、WordPress 5.5〜5.8 では、jQuery の仕様変更やウィジェットのブロック化により、プラグインに関する不具合が多いようです。
そのため、WordPress 5.4以前のバージョンで、カレンダーや人気ランキングなどのウィジェットを使用している場合は、アップデート前にそれらのウィジェットを一度無効化することを推奨します
これにより、更新時の表示崩れやエラーのリスクを軽減できると思います。
なお、ワードプレスの任意のバージョンをインストールすることができるのが「WP Downgrade」プラグインです。

WP Downgradeの使い方をまとめた記事がこちらです。
ワードプレス(WordPress)が勝手にアップデートされてしまい、サイトが表示されなくなった。 下記の画像のように、「サイト内にエラー表示がされてしまった・・・」といった経験をお持ちの方も多いと思います。 今回は、ワー …

タイトルは前のバージョンに戻すとありますが、進めることもできるにゃ
WordPress 6.0~6.8|バージョンごとの注意点
WordPress 6.0~6.8までのバージョンごとの注意点についてまとめてみました。
WPバージョン | 推奨PHP | 主な注意点や補足 |
---|---|---|
6.0 | 7.4~8.1 | 一部のプラグイン(古いSEO・キャッシュ系)で警告やエラー報告あり |
6.1 | 7.4~8.1 | 特になし |
6.2 | 7.4~8.1 | ブロックエディターの標準化が進んだこともあり、Advanced Editor Tools(TinyMCE)のエラーが増加 2023年以降、バージョンアップされていないワードプレステーマは要注意。 |
6.3 | 7.4~8.1 | 特になし |
6.4 | 8.0~8.2 | PHP8.0以上が推奨に。 Contact Form 7 の旧バージョンは使えない可能性が高い。 |
6.5 | 8.1~8.3 | スクリプトとスタイルの依存関係管理APIが変更されたこともあり、Autoptimizeなどの圧縮形プラグインは要注意 |
6.6 | 8.2~8.3 | CSS Grid 導入により、古いテーマのレイアウトが崩れる可能性あり |
6.7 | 8.2~8.3 | PHP7系はトラブルになる可能性が高いです。 |
6.8 | 8.2~8.3 | 特になし |
WordPress(6.2)以降は、ブロックエディターの標準化が進んだこともあり、2023年以降に更新されていないテーマを使用している場合は、まずは6.1.xまでのバージョンをインストールすることを推奨します。
そして、その後はバージョンごとに動作を確認しながらアップデートしていくのが無難だと思います。
また、お問い合わせフォームで広く使われている「Contact Form 7」は、WordPress 6.4前後を境に、旧バージョンだと動作しなくなることがあります。
そのため、「Contact Form 7」を使用している場合は、WordPressアップデート後に動作確認をして、プラグインを更新しておきましょう。

任意のワードプレスのバージョンをインストールする方法をまとめました。
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実際に、インストールしてエラーになるかどうかを“テスト環境”で試してみたいにゃ
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